自分でハンドルを握り続けろ!
ポータブルスキルとは、特定の組織に依存せず、環境や職務、さらには時代が変わっても適用できる汎用的なスキルのことです。「組織を離れて持ち出せるスキル」「携帯できるスキル」という意味から、この名前がつけられました。
VUCA(不確実で複雑な)時代において、事業の寿命は短命化しています。その結果、事業の実行を担う組織に依存した専門性(知識や技術)を極めても、事業が突然終了し、組織自体が消滅する可能性があります。このような状況下では、企業は終身雇用制度を手放し、メンバーシップ型人事からジョブ型人事への移行を余儀なくされています。
一方、個人に求められるのは、変化し続ける環境や時代に適応する能力です。そのため、リスキリング(新たなスキルの習得)は、継続的に求められる重要な取り組みとなります。このリスキリングを支える基盤として、ポータブルスキルが鍵となるのです。
ポータブルスキルの具体例としては、以下のようなスキルが挙げられます:
- 情報収集力
- 課題設定力
- 課題遂行力
- 問題予測・対応力
- コミュニケーション能力(社内・社外・上司・部下との対話力)
- ITスキルやデータ分析能力
これらのスキルを持つことで、新しい環境で必要なスキルの習得がスムーズになります。その結果、転職やキャリアチェンジが容易になり、主体的に新たなキャリアに挑戦できると同時に、自律的なキャリアプランの構築が可能となります。
また、こうしたポータブルスキルを備えた人材を抱える企業は、変化に強い組織となります。もはや、組織への忠誠心を基盤とする専門性では、生涯のキャリアを築くことは難しい時代です。キャリアは、組織内の目標達成に縛られるものではなく、個人の人生の目的そのものであるべきです。つまり、個人が自分自身でキャリアというハンドルを握り続ける必要があるのです。
