定年延長。最後まで熱意を持ち続けられるか?
静かなる退職(Quiet Quitting)とは、米国の若者を中心に広がっている働き方の一つであり、「必要最低限の責務を果たしつつ、それ以上の仕事を避け、自分の時間を守り、ワークライフバランスを重視する」姿勢を指します。 このムーブメントは、米国のSNSで投稿された「Work is not your life(仕事はあなたの人生ではない)」というメッセージをきっかけに、若者の間で急速に広がったと言われています。また、この考え方は「仕事第一主義」に対する反感を持つ若者たちの共感を呼び、働き方の多様性を象徴する現象として注目されています。
一方で、日本では状況がやや異なります。40代から50代の世代が、新しい働き方を選択したというよりも、むしろ「静かなる退職」の状態に陥っていると言えるかもしれません。この世代は、65歳以上まで働き続けなければならない現実に直面しながら、役職定年、ポストオフ、給与削減、定年再雇用といったプレッシャーにさらされています。その結果、キャリアの自律やリスキリングが求められる一方で、仕事への熱意が低下し、会社とのエンゲージメントも希薄化しています。
かつて、個人のキャリア目標と会社の成長目標は一致していました。しかし、現在ではこれが必ずしも当てはまらない状況が生まれています。静かなる退職とは対照的な概念として「ハッスルカルチャー」が挙げられます。この文化では、仕事に対して無制限・無定量な努力を求められる一方、人と会社が共に右肩上がりに成長し、夢を追うことが当たり前でした。
現代は、自律的なキャリア設計が求められる時代です。個々人が、自分の人生においてキャリア(Career)、お金(Finance)、趣味(Hobby)、健康(Health) (CF+2H)を統合的に捉え、彩り豊かな人生を目指す必要があります。このブログが、そのような考え方を少しでも示唆するものであれば幸いです。
しかし、社員とのエンゲージメントが希薄な会社から、果たしてイノベーションは生まれるのでしょうか。
