36年ぶりに首位転落
対外純資産とは、国内の企業や個人、政府が海外で保有する資産(対外資産)から、海外企業などが日本国内に持つ資産(対外負債)を差し引いた金額のことです。
2024年度末時点で、対外資産は1659兆221億円(前年比11.4%増)、対外負債は1125兆9721億円(前年比10.7%増)と、いずれも過去最大の規模となっています。
しかし、2024年、日本は36年間保持していた世界最大の対外純資産国の座をドイツに明け渡しました。ただし、首位の座を譲ったものの、日本の対外純資産は6年連続で過去最大を更新中です。
ドイツは貿易黒字を背景に対外純資産を増やしているのに対し、日本は投資収益に依存する形で貿易赤字が続いています。
一般的に、貿易黒字が続くと、輸出によって得た外貨が国内に流入し、対外資産として蓄積されます。しかし、日本の場合、対外純資産の増加は貿易ではなく、直接投資に依存しています。
日本の対外純資産のうち、約54.6%が直接投資によるものです。一方で、国内投資は海外投資に比べて弱く、この状況が日本経済の課題の一因となっています。
企業は、日本銀行による量的・質的金融緩和(異次元緩和)によって得た資金を、国内ではなく海外へ投資しており、その結果、対外純資産は積み上がりました。
今後、日本の対外資産が国内に還流し、経済活性化につながる方法はあるのでしょうか?
