令和5年版 労働経済の分析 厚生労働省 抜粋
●企業の内部留保は付加価値額の増加を背景に増加
「分配」の問題として、まず考えられるのは、企業が稼いだ利益処分の在り方を変えてきたことである。第2-(1)-15図(1)より、企業が稼いできた付加価値の推移とその分配の状況を確認すると、付加価値額については、長期的に増加傾向にあり、特に2012年度以降、2018年度まで一貫して増加している。こうした中で、配当金、役員給与等や従業員給与等の合計はおおむね横ばいで推移しており、その結果として生じた付加価値から人件費や減価償却等の費用を除いた分が、毎年内部留保として積み上がっていた。同図(2)より、企業規模別
に内部留保の推移をみると、ほぼ一貫してどの企業規模においても増加しており、1996年には約150兆円だった内部留保額は、2021年には約500兆円まで増加している。ただし、増加率は大企業よりも中堅・中小企業で大きく、大企業では1996~2021年までで約230%増、中堅企業では約320%増、中小企業では約270%増となっている。

