GROUND NEWS より
スーダン病院に無人機攻撃 医療従事者含む10人死亡 MSF「医療施設への意図的攻撃」
スーダン中部ホワイトナイル州のアルジャバライン病院が4日、準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」による無人機攻撃を受け、医療スタッフ7人を含む少なくとも10人が死亡、19人以上が負傷した。攻撃は子どもの予防接種キャンペーン実施中に発生した。
国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」は「医療施設を狙った意図的な攻撃だ」と強く非難。負傷者は約80キロ離れたコスティへ搬送されたという。
スーダン政府のアレイシル文化・情報・観光相は5日、国際社会に対しRSFのテロ組織指定と関係者の訴追を求めた。世界保健機関(WHO)によれば、2023年4月に内戦が始まって以降、医療機関への攻撃は200件を超え、国連は戦闘全体の死者が4万人を上回ると推計している。
国境なき医師団(MSF) 紛争地で医療提供、攻撃増加で安全確保が課題
国境なき医師団(MSF)は1971年にフランスで設立された国際医療支援団体で、紛争地や自然災害の被災地など、医療体制が崩壊した地域で緊急医療を提供している。年間70以上の国・地域で活動し、医療スタッフや後方支援要員を含む約4万5千人規模の体制を持つ。
活動の特徴は、政府や国際機関からの資金に依存しない独立性にあり、現場の状況を迅速に公表する「証言(témoignage)」を重視する点が挙げられる。紛争当事者による医療施設への攻撃や封鎖が続く地域では、医療アクセスの確保とスタッフの安全が最大の課題となっている。
スーダンでは2023年の内戦開始以降、医療機関への攻撃が相次ぎ、MSFは医療従事者の殺害や病院の破壊を繰り返し非難してきた。今回のホワイトナイル州病院への無人機攻撃についても「医療施設を狙った意図的な攻撃」と強調し、負傷者の搬送や医療継続に向けた支援を続けている。
国際社会では、医療施設への攻撃が国際人道法違反に当たるとの認識が広がる一方、紛争地での安全確保は依然として困難で、MSFの活動は地政学リスクの高まりを映す象徴的存在となっている。
