キューバ革命の英雄、ラミロ・バルデス氏が死去 94

GROUND NEWS より

キューバ政府は21日、革命期の指導者で元内相のラミロ・バルデス・メネンデス氏が94歳で死去したと発表した。ディアス=カネル大統領がSNSで明らかにした。

バルデス氏はキューバ共産党創設メンバーで、「共和国英雄」「革命司令官」の称号を持つ。1953年のモンカダ兵営襲撃に21歳で参加し、1956年のグランマ号遠征ではわずか12人の生存者の一人となった。これを契機にゲリラ戦が展開され、バティスタ独裁政権の崩壊につながった。

内相としては国家保安情報機関を創設し、2018年のインタビューで「安全保障の目を逃れる者はいなかった」と語るなど、反体制派組織への浸透工作を主導したとされる。フィデル、ラウル両氏の下で2度にわたり内相を務めた。

2010年にはベネズエラに滞在し、当時のチャベス政権下で情報活動を指揮したとの野党側の指摘もあった。キューバは情報要員や警護要員の派遣と引き換えに、同国から補助金付きの石油供給を受けていた。

ディアス=カネル氏は追悼声明で、バルデス氏の生涯を「フィデル、ラウル両政権と同志への絶対的忠誠に貫かれていた」と評した。バルデス氏はチェ・ゲバラが率いたゲリラ部隊で副司令官も務めた。

用語解説:1956年グランマ号遠征(Granma expedition)

キューバ革命の転換点となった武装蜂起の出発行動。 1956年12月、フィデル・カストロ率いる82人の革命家がメキシコから老朽船「グランマ号」でキューバへ密航し、バティスタ独裁政権打倒を目指して上陸した。上陸直後に政府軍の攻撃を受け壊滅的打撃を受けたが、生き残ったわずか12人(ラミロ・バルデス氏を含む)がシエラ・マエストラ山中でゲリラ戦を開始し、後の革命成功につながった。

革命史上の象徴的事件とされ、キューバ国内では毎年記念日として扱われている。