GROUND NEWS より
ガザ地区では、約8,000人のパレスチナ人の遺体が依然として瓦礫の下に埋まったままとみられ、2年に及ぶ戦闘で生じた6,800万トンの瓦礫のうち、撤去が進んだのは1%未満にとどまる。国連の推計によるものだ。
撤去作業は重機不足や治安上の危険が深刻で、遺体の多くはイスラエル軍の直接管理下にある「イエローライン」外に位置し、当局の許可がなければ立ち入れない状況が続く。
国連、世界銀行、EUの共同評価では、瓦礫除去には最大17億ドルを要し、現行ペースでは7年以上かかると見込む。
ガザ民防当局は、少なくとも2,842人の遺体がサーモバリック兵器によって「消失」した可能性を指摘するが、イスラエル軍はこれを否定し、合法的な弾薬のみを使用していると主張する。
2023年10月7日以降の戦闘で、ガザの民間インフラの9割が破壊され、死者は7万2,000人超に達した。遺体収容が進まないことで、家族が埋葬すらできない状態が続き、地域社会の長期的な心的外傷が深まっている。
サーモバリック兵器(thermobaric weapons)
サーモバリック兵器は、燃料エア(FAE)型とも呼ばれる爆発装置で、周囲の酸素を取り込みながら高温・高圧の爆風を発生させる兵器の総称。密閉空間で威力が増す特性があり、建物内部や地下施設に対して甚大な破壊力をもたらす。
爆発時には強烈な熱と衝撃波が広範囲に及ぶため、通常弾に比べて構造物の崩落や内部の焼損が大きく、遺体が損壊・消失するケースも指摘されている。ガザ民防当局は、少なくとも2,842人の遺体が同兵器により「消失」した可能性があるとしているが、イスラエル軍はこれを否定し、合法的な弾薬のみを使用していると主張している。
国際法上、サーモバリック兵器は明確に禁止されてはいないものの、人口密集地での使用は民間人被害を拡大させる恐れが高く、国際人道法の観点から議論が続いている。
