サウジ、エチオピア人5人を薬物関連容疑で死刑執行 人権団体が手続きの不備を指摘

GROUND NEWS より

サウジアラビア当局は27日、薬物関連の非致死性犯罪を理由にエチオピア人移民5人の死刑を執行したと、ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)が明らかにした。 同団体は、5人が弁護人不在のまま3〜20分の審理で有罪判決を受け、読めないアラビア語書類への署名を強要されたなど、適正手続きが著しく欠如していたと指摘している。

5人は、紛争が続くエチオピア・ティグライ州から逃れ、イエメンで貧困に直面する中、人身取引組織により内容不明の荷物運搬を強要され、サウジ領内に誤って越境した際に拘束された。

拘束後は、南部ハミス・ムシャイトの施設で3年以上にわたり収容され、裁判は短時間で終了し、法的支援は一切受けられなかったという。

HRWのジョーイ・シェア研究員は、今回の死刑執行を国際法違反と非難。エチオピア外務省は「自国民に関わる問題でサウジ当局と緊密に連携している」とコメントした。

サウジでは今年すでに116人が死刑執行されており、同様の薬物関連容疑で79人のエチオピア人が死刑の危険にさらされているとされる。

Human Rights Watch(HRW)とは 国際人権監視の民間組織

米ニューヨークに本部を置く国際人権NGO。世界90カ国以上で、政府・軍・企業などによる人権侵害の調査・報告を行う。拷問、恣意的拘束、表現の自由、移民・難民の扱いなど幅広い分野を対象とし、現地調査と証言収集に基づく詳細な報告書を発表する点が特徴だ。

資金は主に民間寄付で、政府からの資金提供は受けない。これにより、政治的独立性を確保しつつ各国政府の人権政策に勧告を行う姿勢を取る。国連や各国議会での政策提言も積極的に展開する。