2023年に実施したベネズエラ国営石油会社PDVSAとの原油取引が不調に終わり、ポーランド最大のエネルギー企業オルレンが2億3,000万ドルの前払いを失ったことが明らかになった。前払いは主に暗号資産テザー(USDT)で実施されたが、原油は供給されず、資金は複雑な暗号資産取引網の中で消失したとされる。
オルレンの子会社であるオルレン・トレーディング・スイス(OTS)は、米国制裁を迂回する目的でドバイ拠点の仲介企業ハノン・インターナショナルなどを経由して資金を送金した。だが、資金の大半は所在不明となり、取引は頓挫した。
こうした経緯を受け、ワルシャワ地検は総額3億7,800万ドルの損害が発生したとして、8月7日に元幹部3人を起訴した。判決次第では最長25年の禁錮刑が科される可能性がある。
また、インターポールの国際手配(レッドノーティス)を受け、OTSの元幹部サマー・アワド氏が2025年1月にアラブ首長国連邦で拘束された。アワド氏は同一契約群に関連する別件で法的手続きが進んでいる。
一方、仲介企業ハノン側の代理人であるADGリーガル(アブダビ)のデービッド・マッコイ氏は、「ハノンは取引失敗の責任を負う立場にない」と述べ、オルレンとの協議に応じる姿勢を示した。
