パレスチナ各派、20年ぶりの立法選挙を延期へ ガザ・東エルサレムの混乱を理由に

GROUND NEWS より

パレスチナ指導部は8日、11月に予定していた立法評議会選挙の延期で合意した。ガザ地区やイスラエルが併合を主張する東エルサレムで、選挙実施に必要な後方支援や事務手続きに支障が生じていることが理由とされる。カイロでの協議を経て、主要派閥が延期方針を共有した形だ。

今回の選挙は、パレスチナ自治政府のアッバス議長(90)が20年ぶりに実施を決めていたもの。だが、ガザやヨルダン川西岸では、派閥間の対立や行政上の混乱が続き、準備作業は難航していた。

選挙戦を巡っては、アッバス議長に対抗する勢力として、ハマス、イスラム聖戦(イスラミック・ジハード)、さらにモハンマド・ダハラン氏が率いる一派が連携を進めていた。これらの勢力は、過去の立法評議会(定数132)で多数派を形成した経緯があり、今回も議会構成に影響を与える可能性が指摘されていた。

与党ファタハの報道担当、アブデル・ファッタ・ドラー氏は、選挙時期の決定は「対話と国民的合意の一部だ」と述べ、各派との協議を継続する姿勢を示した。自治政府と支援国との関係も議論の対象となっており、選挙延期は外交面にも一定の影響を及ぼす可能性がある。

一方、ハマスとイスラム聖戦の扱いは長年の課題となっている。両組織をファタハ主導のPLO(パレスチナ解放機構)に統合する試みは繰り返し行われてきたが、イスラエルへの対応を巡る立場の違いが障害となってきた。ハマスはイスラエル国家の承認を拒んでいるものの、西岸とガザに限定した国家樹立案には一定の柔軟姿勢を示しており、政治的枠組みの再編を巡る議論は続いている。

今回の延期決定は、パレスチナ政治の停滞と分裂の深刻さを改めて浮き彫りにした。選挙は自治政府の正統性を再確認する機会とされてきたが、治安・行政・外交の各面で調整が難航する中、実施時期の見通しはなお不透明だ。国際社会は選挙の実施を注視しており、地域情勢の安定に向けた政治プロセスの再構築が問われている。