中国、食品デリバリー大手に527億円没収・課徴金 「幽霊店舗」巡り7社処分

GROUND NEWS より

中国国家市場監督管理総局は19日、食品安全違反が相次いだとして、EC・デリバリー大手7社に総額36億元(約527億円)の罰金と没収処分を科した。各社は出店業者の営業許可証の確認を怠り、実体のない「幽霊店舗」を多数容認していたという。

同局によれば、一部業者は他人名義の営業許可証を借用したり、虚偽情報を登録するなどして出店。プラットフォーム側も必要な資格審査を実施せず、無店舗営業が横行した。

処分対象の中で拼多多(Pinduoduo)が最も重く、違法所得585万元の没収に加え、15.1億元の罰金が科された。複数のプラットフォームでは、ベーカリー関連の新規加盟を9カ月停止する措置も命じられた。

市場では明暗が分かれ、米上場のPDD株は発表後に3%超上昇した一方、香港上場の美団(Meituan)は2.54%下落した。即時配送を巡る過当競争で利益率が低下する中、規制強化が収益構造に影響するとの見方も出ている。

当局は近年、「値下げ競争の行き過ぎ」を繰り返し警告しており、食品安全を損なう行為を抑制する狙いがある。

📝 用語解説:ゴースト・フードデリバリー(Ghost Food Deliveries)

実店舗を持たない飲食業者が、デリバリー専用で食品を提供する業態。 中国では、営業許可証の確認が不十分なまま出店が認められるケースが相次ぎ、当局は「幽霊店舗(ゴーストショップ)」として問題視している。

本来、プラットフォーム側には出店者の資格審査が義務付けられているが、他人名義の許可証の借用や虚偽情報の登録が横行し、食品安全リスクが高まった。2026年には、こうした無許可営業を容認したとして、大手EC・デリバリー7社に計36億元の罰金・没収処分が科された。

急拡大する即時配送市場では、深い値引き競争が続き、審査の形骸化や安全管理の後回しが指摘されている。規制当局は、食品安全確保の観点から監督を強化しており、業界の事業運営や収益モデルにも影響が及びつつある。