ガザ再建に10年で7.1兆円超 国連・EUが最終評価

GROUND NEWS より

欧州連合(EU)と国連は21日、ガザ地区の被害と復興需要をまとめた最終報告書を公表した。向こう10年間に必要となる再建費用は総額710億ドル(約7.1兆円)超に達する見通しだ。 物的インフラの損壊額は352億ドル、経済・社会的損失は227億ドルと算定され、人間開発指数(HDI)は77年分後退したと指摘した。

ガザ経済は紛争下で84%縮小。報告書は、電力・水道など基礎サービスの復旧や重要インフラ再建に、初期18カ月で263億ドルが必要になるとした。

国連とEUは、復興プロセスはパレスチナ主導で進めるべきだと強調。米国のトランプ大統領が示唆した「ガザを更地化しリゾート化する」との構想を牽制した。

EUのカラス外交安全保障上級代表は、アイルランド、スペイン、スロベニアが求めるEU・イスラエル連合協定の見直しについて、次回外相理事会で協議すると明らかにした。復興の枠組みを巡り、EU内でも外交的緊張が高まりつつある。

Human Development Index(人間開発指数)とは

国連開発計画(UNDP)が公表する、各国の「人間らしい生活の実現度」を測る総合指標。健康(平均寿命)・教育(就学年数)・生活水準(国民所得)の3分野を基礎に算出し、単なる経済規模では捉えきれない社会の成熟度を示す。

指数は0〜1で表され、1に近いほど人間開発が進んでいると評価される。経済成長が高くても教育や医療が脆弱な国は指数が伸びにくく、逆に所得が中程度でも社会保障や教育制度が整う国は高い値を示す傾向がある。

近年は紛争や自然災害、パンデミックなどで指数が急低下する地域もあり、経済指標だけでは把握できない「生活の質」への影響を測る指標として国際機関や政府の政策立案に広く用いられている。